将を射んとせば先ず馬を射よ/shp ページ1
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とある日。部活が長引いてしまって、空がオレンジ色に染まり始めた時、下駄箱を開けると、ラブレターが入っていた。
なんて安直な話、と思ったけど、正直めちゃくちゃ内心は暴れ散らかしている。
まさか。まさか私がこんなベタな告白を受けるとは！！
ちなみに内容は「これを読んだら、2年3組に来てください」というもの。私は3年生。なるほど後輩くんか、部活の後輩くんかなあと、私はソワソワしながら2年生の教室へと向かった。
「あれ、ショッピ君」
「あ、A先輩。どうも」
「……うん、どうも」
教室に入ると、後輩のショッピ君が机に座って私のことを見ていた。それにしても夕焼けが似合う色白イケメン後輩である。
ショッピ君。同じ部活のコネシマの紹介で、最近仲良くなった後輩。
ちょっと皮肉屋で、時々人を小馬鹿にしてきて、猫ちゃんが好きで、よく金欠に陥っている後輩。
…………さて。この状況から見るに、ショッピ君がラブレターを投函したのだろうけど。したのだろうけど。
正直普段の様子からは全然想像がつかない。
だって皮肉屋で、人を小馬鹿にしてくるような後輩だ。いやいやまさかまさか。だってこの状況で「ショッピ君がラブレターを出したの？」とか聞いてみようもんなら、「先輩ラブレター貰ったんすか？見せてくださいよ〜」なんて茶化しに来るとかそんな感じに決まっている。それだけは御免だ！
いやまあとりあえず。これを渡したのがショッピ君だということ、もしくはそうでないことを自然に聞き出さねばならない。
いやそもそももう確定なんだけどこの状況。
「……ここに来たってことは、手紙、読んだんすよね」
ショッピ君だったか〜〜〜〜！！！！！
普通にショッピ君だったなあ。めちゃくちゃ変に疑ってしまったし、めちゃくちゃショッピ君を貶すというか信頼していないのが露呈してしまった。ごめんねショッピ君。
心の中で静かに謝罪しつつ、そうだよ、と返す。
するとショッピ君は椅子から立ち上がって、私の手を取り。
「多分察してると思うんすけど。俺と付き合ってくれませんか？」
と、どこか軽々しい口調で言った。
だよね。そうだよね、そうなるよね。
でもね、ショッピ君。私は君のことを全く知らないんだ。知っていることといえば、猫が好きで、コネシマが嫌い……嫌い？で、私のことが好きなくらい(これは今知った新事実)。
断る以外にあるかな。これ。
ごめんねショッピくん。誠に心苦しいが。
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ミントティー(プロフ) - 灯さん» コメントありがとうございます……！まさかご感想いただけると思わず踊り狂って喜んでいます。読みやすかったと言っていただけると嬉しいです……！これからも元気に更新してまいります！ (5月12日 20時) (
レス) id: d7507200e4 (このIDを非表示/違反報告)
灯(プロフ) - はじめまして、コメント失礼します。どの作品も一つひとつが面白くて、尚且つ読みやすかったです！素敵な作品をありがとうございます！朝夕寒い時期ですのでお身体にお気をつけて、ご健勝をお祈り申し上げます。 (5月11日 13時) (レス) id: 3e566e3157 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミントティー | 作成日時：2023年12月28日 21時
