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結局私は「鬱さん」から「鬱」へと、「シャオロンさん」から「シャオちゃん」へと呼び方が変わるくらいまでにめちゃくちゃに絆されてしまった。
敬語からタメ語にまでなってしまったし。これは暫くは一緒に飯コースだろうか。
「良かったねー！A、友達できて！」
「私がぼっちみたいな言い方するよね、リナ」
実際そうだから何も言えねぇ。
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下校時刻。風紀委員の次の会議のための書類を作成していたら、いつの間にか空はオレンジ色に染まっていた。
リナは「家の用事がある」と言って、私にめちゃくちゃ謝りジュースを捧げ、「本当にごめん！！！」と叫んで帰って行った。別に気にしてないのに。
一人での書類作成は結構骨が織れる。
三割はリナがやっておいてくれていたけど、総仕上げと見直しに随分時間が取られてしまった。
データファイルを名前をつけて保存し、パソコンの電源を落とす。さて帰るかとカバンを手に取った直後、ガラガラと音を立て教室の扉が開いた。
「あ、Aちゃんやん。どしたん、こんな遅くまで」
「書類作成」
「へぇ、お疲れ様。せっかくやし一緒に帰らん？」
「いいよ。鬱こそ何しに来たの？」
「忘れもん取り来たんよ」
ほら、と鬱が自分の机から引っ張り出して見せてきたのは、明日提出の数学Aの宿題プリント。
「ほんまに気付いてよかったわぁ。途中で帰り道引き返してきてん」
「ふーん」
「それに、Aちゃんにも会えたしな。プリント様々やわ」
なるほど、こういう手口で女を落としてきてるのか。
そう思っていると、鬱がぶはっと吹き出して笑う。
「……怖ッ」
「いや、口に出とったで！」
なるほど、口に出ていたのか。
そりゃあ笑うだろう、突然目の前の女が考えるような仕草をしたと思ったら「こういう手口で女を落としてきてるのか」と言ってきたら。私だって笑う。
「んー、まあ、確かにこうやって落としたこともあるで？」
でもな、と。
そう言った鬱は、私の方へと近付いてくる。
直後。私の視界は真っ黒に染まり、身動きが取れなくなる。
「こーやることもあんねん」
ド本命にだけな、と。
そう言った鬱の顔を見上げると、とびきり柔らかい笑顔を浮かべていた。
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ミントティー(プロフ) - 灯さん» コメントありがとうございます……！まさかご感想いただけると思わず踊り狂って喜んでいます。読みやすかったと言っていただけると嬉しいです……！これからも元気に更新してまいります！ (5月12日 20時) (
レス) id: d7507200e4 (このIDを非表示/違反報告)
灯(プロフ) - はじめまして、コメント失礼します。どの作品も一つひとつが面白くて、尚且つ読みやすかったです！素敵な作品をありがとうございます！朝夕寒い時期ですのでお身体にお気をつけて、ご健勝をお祈り申し上げます。 (5月11日 13時) (レス) id: 3e566e3157 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミントティー | 作成日時：2023年12月28日 21時
