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ということが起きて、私は鬱に抱き締められているのである。
そして先述……先述？のやりとりへと繋がるのだ。
どうしてこうなった？私も分からない。
ただ分かるのは、多分きっと恐らくメイビー、鬱が私のことを「本命の女」と認識していること。
マジで？マジで言ってんの？
「Aちゃんのこと、ずぅっと気になっとってんで？真面目でお堅い風紀委員さん」
「はあ」
鬱はそう言いながら私の髪を触る。
ジトッとした目を向けてやれば、苦笑して、
「……って、信用しとらん顔やな」
と言った。
すん、と息を吸うと、鼻につくタバコの香り。……これはやっぱり、勘違いじゃない。
「タバコの匂いがする男は信用するなと親に言われてるんで」
そこで、鬱はふっと笑って。
「気付いたん？」
と。
こんなド至近距離だったら気付く、と言えば、鬱はまた楽しそうに笑う。バレたかあ、とも言って。
「吸っとるんよ。……で、どーする？センセーに言うん？」
「言った方がいい？」
「言うも言わんも君の自由やで」
「じゃあ言わない」
ぱちくり、という効果音が似合いそうなほど、鬱は大きく瞬きをする。
言わないよ。タバコの匂いに気付いたからと言って、謎の容疑をかけられる可能性だってあるのだから。あと普通に面倒。
「……とんだ風紀委員さんやなぁ」
「私もマナーのいい人間ではないし、ほら」
そう言って髪をかきあげる。
いつも下ろしている髪で顕になった耳。
「……バチバチピアスやんけ」
「かっこいいっしょ」
「リナちゃんには言うとるん？」
「言ってない。怒られそうだし」
「かっこええやん。益々好きになったわ」
「そっすか」
秘密があるほど女は輝くらしいよ、と言って。
鬱の身体を無理やり引き剥がして、カバンを掴む。
「一緒に帰るんでしょ？」
「……せやな、風紀委員さん」
「皮肉かオォン！？」
「ちゃうわ！」
秘密があるほど、女は輝く。
そしてその秘密がバレてこそまた、女は輝く。
タバコの匂いがする男は信用するな。
そのタバコの匂いが心地よくなってから、男は信用しろ、と。
全て親の受け売りかつ造語だが、思ったより当てはまっているらしい。
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衝動と勢いに任せて書いた
ピアスバチバチ風紀委員さん×プレイボーイ鬱です 謎です
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ミントティー(プロフ) - 灯さん» コメントありがとうございます……！まさかご感想いただけると思わず踊り狂って喜んでいます。読みやすかったと言っていただけると嬉しいです……！これからも元気に更新してまいります！ (5月12日 20時) (
レス) id: d7507200e4 (このIDを非表示/違反報告)
灯(プロフ) - はじめまして、コメント失礼します。どの作品も一つひとつが面白くて、尚且つ読みやすかったです！素敵な作品をありがとうございます！朝夕寒い時期ですのでお身体にお気をつけて、ご健勝をお祈り申し上げます。 (5月11日 13時) (レス) id: 3e566e3157 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミントティー | 作成日時：2023年12月28日 21時
