ただの趣味ですよ*/em ページ18
ヤンデレ
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私には、エーミール、という彼氏がいる。
大学で知り合って、そこから共通点が沢山見付かって、どんどん仲良くなっていった。そんな気の合う人。
写真が趣味で、紅茶を淹れるのが好きで、歴史に詳しい人。
よくイキってるなどと言われるが、私はそんなエーミールさんがカッコよくて大好きだ。
付き合う以前から、エーミールさんはよく風景の写真を撮っていて、
可愛く撮れた猫ちゃんの写真を見せてくれたこともあった。
植物園に行っては私の好きな花の写真を撮って、態々プリントアウトして、プレゼントしてくれたこともあった。
告白の言葉だって、「これからは貴女の笑顔を写真に収めたい」だった。ついつい笑ってしまって、二つ返事で了承した。
「たくさん、撮ってくださいね」
「……ええ、はい！勿論です、Aさん！」
その宣言通り、エーミールさんは毎日のように私のことを写真に収めてくれた。一眼レフだけでなく、スマホで撮って、ロック画面にしていた時は正直驚いた。
料理中の私だったり、遊園地に行って、チュロスを頬張っている写真だったり。もちろん、食事中の姿も。それは少し恥ずかしかったけれど、エーミールさんが「とてもお綺麗ですよ」というものだから、断りきれなくてついつい了承してしまう。
二人の写真だって沢山撮った。
エーミールさんはすごく恥ずかしがったけど、なんとか押し切っては他の人に撮ってもらっていた。
その度にプリントアウトしてもらって、私はいつも大切にアルバムに収めている。
「本当にお写真が上手なんですね、エーミールさん」
「趣味で続けていくうちにのめりこんじゃって。Aさんに褒めて貰えるなら、続けていて良かったです」
そう言いながら。
綺麗に咲いているラベンダーの花にレンズを向けて、シャッターを切るエーミールさん。
「……すぐそうやって嬉しいこと言う……」
「あ、赤なった。可愛いですね」
エーミールさんは、私にカメラを向けて、カシャッとシャッターを切る。
恥ずかしくて、つい手で押し退けると、エーミールさんは、ははっと笑った。
「エーミールさんの笑顔、私も撮りたいなあ……」
「今度の休み、カメラでも見に行きますか」
「ありがとうございます！あの、よかったら一緒に選んでくれませんか……？」
「もちろん。いいですよ」
こんな感じで。
私たちを繋いだ写真を、私たちは愛している。
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ミントティー(プロフ) - 灯さん» コメントありがとうございます……！まさかご感想いただけると思わず踊り狂って喜んでいます。読みやすかったと言っていただけると嬉しいです……！これからも元気に更新してまいります！ (5月12日 20時) (
レス) id: d7507200e4 (このIDを非表示/違反報告)
灯(プロフ) - はじめまして、コメント失礼します。どの作品も一つひとつが面白くて、尚且つ読みやすかったです！素敵な作品をありがとうございます！朝夕寒い時期ですのでお身体にお気をつけて、ご健勝をお祈り申し上げます。 (5月11日 13時) (レス) id: 3e566e3157 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミントティー | 作成日時：2023年12月28日 21時
