君の副流煙なら吸ってもいい/zm ページ3
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私の恋人のゾムは嫌煙家だ。
ゾムをよく知る同僚さんから聞いたことがある。ゾムの目の前でタバコを吸うとめちゃくちゃ距離取られるから気を付けろよ、と。
ゾムとの交際報告をした際そう言われた。
しかし私は重度のヘビースモーカー。
どうしても我慢できない性質。だから交際を始めてからは、コンビニに行くついでに沢山吸ったり、ベランダでこっそり吸って、服にファブリーズをかけたりブレスケアを食べたりなど、めちゃくちゃ気を使っていたのだが。
「タバコ吸うん？着いていってええ？」
このザマ。
一度ベランダで吸っているのがバレてからは、ゾムはよく私が吸っている横でゲームをしている。
風が吹く方向によって、よく副流煙を浴びてしまうのにだ。
「……ゾム、嫌煙家じゃなかったっけ？」
「ん？まぁそやなぁ」
ゾムはそう言うとすぐにスマホに目線を戻す。
お得意のFPS。キルログはゾムの名前に覆われているのを見るあたり、激戦区に降りて殺し回っているのかもしれない。
ちなみに、画面を見るために顔を近づけても嫌がる様子はない。
「……なんで？」
「なんで？」
「いや、なんでってなんで」
俺は。
そこで一旦言葉を切り、画面内のキャラクターを巧みに操って弾丸を放つ。
「好きなやつの副流煙なら吸ってもええわ」
そこまで言うと、ゾムは「あー死んだ」と言って、スマホの電源を落とす。
そして、露骨にぷいと顔を逸らした。
「……柄にもないこと言ったから照れた？」
「うっさいわ」
「そんで操作ガバった？」
「ちゃうわ！俺もう戻るからな！」
ぷんぷん、という効果音がつきそうな感じで、室内に戻っていくゾム。
その様子をちらっと伺っていれば、ソファに寝転んでクッションに顔を押し付け、足をじたばたとさせていた。
たとえパーカーで赤いであろう耳が見えなくても、
ゾムは行動が分かりやすいからかわいい。
それにしても。
「…………好きな、やつ…………」
よくあそこまでクリティカルヒットの発言を出せるなあ。
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自己満
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ミントティー(プロフ) - 灯さん» コメントありがとうございます……！まさかご感想いただけると思わず踊り狂って喜んでいます。読みやすかったと言っていただけると嬉しいです……！これからも元気に更新してまいります！ (5月12日 20時) (
レス) id: d7507200e4 (このIDを非表示/違反報告)
灯(プロフ) - はじめまして、コメント失礼します。どの作品も一つひとつが面白くて、尚且つ読みやすかったです！素敵な作品をありがとうございます！朝夕寒い時期ですのでお身体にお気をつけて、ご健勝をお祈り申し上げます。 (5月11日 13時) (レス) id: 3e566e3157 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミントティー | 作成日時：2023年12月28日 21時
