なんてことだ、死んでしまう！/sha ページ30
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私の幼馴染はすごくツンツンしている。
昔から意地っ張りで、怪我しても「痛くないわっ！」とツンとそっぽを向いて、人目につかないところでぐすぐす泣いていたり。
小学生のころ、バレンタインで彼にチョコを渡した時も、「べ、別に嬉しくないわ！……いらんとか言うとらんやろ！」なんて、ツンケンしながら受け取ってくれた。
ツンツン、というより。意地っ張りなツンデレさん、というか。
私はそんなにシャオロンが大好きだった。もちろん恋愛的な意味で。
絶対、素直にさせてやる、好きって言わせてやる。そう、思っていたのに。
「なあA、次の休みとか空いとる？」
「俺、やっぱAのこと好きやわ」
「いつ、付き合ってくれる？」
なんか、おかしい。
シャオロンがこんなふうになったのは、高校二年生になってから。
突然好き好きアピールがすごくなったし、隙あらば私のことを抱き締めてきたり。どうして、と聞けば、「どう思う？」と言って、私の手に指を絡めてなあなあにしてきたり。
というか、いつ付き合ってくれる？じゃない。
私のセリフだし。私が何年、シャオロンに片思いをしてきたと思っているんだ。ツンツンして、時々デレて、意地っ張りな君に！
もちろん今のシャオロンも大好きだ。でも、こんな恐ろしいほどの変わりよう、一体シャオロンの身に何があったのかと心配せざるを得ない。なんなら病院に連れていかなければならない。そんな気がする。
それほど異常、異常も異常なのだ。なんならこれは私に都合のいい幻覚で、本体の私は小一、二年生くらいから眠り続けていたりとか。
そんなことを思っては頬を抓って、確かな痛みに「ア、これ現実だな〜」と悟りを開いて天井を眺める。
なおこんなことを考えている間にも、シャオロンは私に擦り寄っていつもの様に後ろから机に投げ出された私の手に指を絡めている。ああ、昼休み、長いな。
「どーしたん。考え事？ボーッとしとってもかわええけど」
「……まあ、うん……ありがとう」
「Aが可愛ええのは当たり前のことやろ？」
ほんま、親御さんに感謝せな、とシャオロンはぽつりと呟く。
とうとうその境地まで至ったか。重症だ。
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ミントティー(プロフ) - 灯さん» コメントありがとうございます……！まさかご感想いただけると思わず踊り狂って喜んでいます。読みやすかったと言っていただけると嬉しいです……！これからも元気に更新してまいります！ (5月12日 20時) (
レス) id: d7507200e4 (このIDを非表示/違反報告)
灯(プロフ) - はじめまして、コメント失礼します。どの作品も一つひとつが面白くて、尚且つ読みやすかったです！素敵な作品をありがとうございます！朝夕寒い時期ですのでお身体にお気をつけて、ご健勝をお祈り申し上げます。 (5月11日 13時) (レス) id: 3e566e3157 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミントティー | 作成日時：2023年12月28日 21時
