たまには白いマフラーを/ht ページ4
ht主観
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俺の彼女は職場の後輩。年下で、身長は俺と同じくらいで、クールで、身に纏う服は暗めの色が似合う子。
仕事でも優秀。基本的にどんなことでもソツなくこなし、それどころか俺の手伝いまでしてくれるような、優しくて気遣いが出来る、とても優秀な子。
でも。ひとつだけ悩みがある。
「白のもの、身につけないよね」
「似合わないらしいので。ひとらん先輩はなんでも似合いますよね」
「そうかな。ありがとう、嬉しいや」
デートの最中。他のカップルが着けている防寒具を見て、俺はふと思って言ってみた。
絶対似合うのになあ。白くて綺麗な肌なんだから。例えば白いマフラーを巻いてみる。うん。想像しただけで可愛い。最近は寒くなってきたし、プレゼントしてみようかな、と思ったけれど、彼女が似合わないと言ってしまっているのだから、つけてくれない可能性の方が高い。
まず似合うってことを教えないとかな。
「でも、Aちゃん。俺は白も似合うと思うよ」
「そんなことないですよ。前の恋人には「雪女みてーだな」って笑われちゃったので」
誰ソイツ。すぐに吊し上げてボコボコにしてやりたい。
お前のせいでAちゃんは俺のイメージカラーの装飾品を一個も身につけてくれないんだぞ、絶対に許さない。
この世に呪いが本当に存在するならソイツを真っ先に呪おうか。
そう思うくらいには怒り心頭だった。絶対似合うのに。
雪女ってめちゃくちゃ美人じゃん。俺見てみたいよ、雪女みたいに儚げ美人のAちゃん。
「……ひとらん先輩は、やっぱり、白色とかお好きですか」
「んっ？うん。まあ、好きかな」
「そうですか……」
そう言って、繋いだ手を離して、「ここで待っててください」と言って、雑貨屋さんへと向かうAちゃん。
ぽつん、と。一人取り残された俺は、寂しくベンチに座った。
他のリア充共の目線が痛い。
残念。俺には、今雑貨屋さんで何かを吟味している可愛らしい素敵な恋人がいるんです。心の中でそう呟くと、なんだか勝ったような気分になる。
もう仕事に忙殺されていた去年とは違う。今年はクリスマスだって彼女と過ごすつもりだ。たとえそれが残業だとしても、Aちゃんが一緒なら天国だと思う。
あ。クリスマスプレゼント、何にしようかな。何が好きだろう。ネックレスとか。
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ミントティー(プロフ) - 灯さん» コメントありがとうございます……！まさかご感想いただけると思わず踊り狂って喜んでいます。読みやすかったと言っていただけると嬉しいです……！これからも元気に更新してまいります！ (5月12日 20時) (
レス) id: d7507200e4 (このIDを非表示/違反報告)
灯(プロフ) - はじめまして、コメント失礼します。どの作品も一つひとつが面白くて、尚且つ読みやすかったです！素敵な作品をありがとうございます！朝夕寒い時期ですのでお身体にお気をつけて、ご健勝をお祈り申し上げます。 (5月11日 13時) (レス) id: 3e566e3157 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミントティー | 作成日時：2023年12月28日 21時
