桜の樹の下には/tn ページ34
学パロ
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「桜の樹の下には死体が埋まっている」
そんな噂を聞き付けたグルッペンは、俺に対して「学校の桜の樹の下をちょっとでいいから掘り起こしてきてくれ、ちょっとだけでいいから」などと宣ってきた。
最初のところは生徒会らしくないだとか、今日は塾だとか(嘘)いろいろ断っていたが、飯奢ってやるから、と言われたので。
しゃーなしで俺は、校庭のド真ん中に位置する桜の樹の下に、シャベル片手にやってきた。
この辺りは時折、その噂の真偽を確かめようと色々な生徒がちょっとだけ掘ったりしている。よくゾムがそれを「桜の樹になんちゅーことしてくれとんねん」と怒っては埋め立てていた。
すまんな、ゾム。俺は飯のために、ほんのちょっと、ほんのちょっとだけ掘り起こさせてもらう。
さくっ、とシャベルの先端を、桜の樹の下に差し込む。
根に触れないように、慎重に慎重に。それをちまちまちまちまと続けていると、トンッ、とシャベルの先が何かに触れた。
おっ、と思ってそこを手を使って軽く掘り起こしてみる。マフラーが邪魔になって、近くの地面に放り投げた。
「……ん？」
肌色の何か。まさか。
いやいやそんなまさか、ホンマに死体が埋まっとるわけないやろ、ハハハと笑い飛ばしながら俺はそっとその肌色に触れてみる。
ふにっ。
柔らかい感触がした。生きてますか？生きてるかもしれへんなこれ、死体どころちゃうがな。生き埋めにされとるやんけ。
こりゃ引っ張り出したらなあかんかもな。
小さめのスコップを使って、その周辺を掘り進める。
その作業が着々と進むにつれ、見える肌色の面積が増えてきた。
ひえー。ホンマに人間やん。というかもう死んどるんちゃうか、生きとるわけないやろこんなん。
「ぅ……ぁ、あァ……あ……」
「ッ！？」
うめき声。
嘘やろ、ホンマに生きとるん？それか死に損ない？
「……ぅ、うぅ……」
「なっ、大丈夫か！おい！」
指先と思しき場所に、スコップで触れてみる。
そしたらその指先は、ぴくぴくと動く。その次に、土全体にびしり、とヒビが入る。もぞもぞと動いた地面の中からのそりと出てきたのは、女の子。血色は良く、髪の艶もあり、綺麗な肌をしている。セーラー服の着こなしは抜群で、容姿端麗な女子高生、と言った感じだった。
……セーラー服？
ウチの学校、女子ってブレザーやなかったっけ。
「んんっ、あー、うーん、おはよぉ」
いや、普通に喋るんかい！！
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もうちっと続くんじゃ
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ミントティー(プロフ) - 灯さん» コメントありがとうございます……！まさかご感想いただけると思わず踊り狂って喜んでいます。読みやすかったと言っていただけると嬉しいです……！これからも元気に更新してまいります！ (5月12日 20時) (
レス) id: d7507200e4 (このIDを非表示/違反報告)
灯(プロフ) - はじめまして、コメント失礼します。どの作品も一つひとつが面白くて、尚且つ読みやすかったです！素敵な作品をありがとうございます！朝夕寒い時期ですのでお身体にお気をつけて、ご健勝をお祈り申し上げます。 (5月11日 13時) (レス) id: 3e566e3157 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミントティー | 作成日時：2023年12月28日 21時
