ゆりかごから墓場まで*/kn ページ38
‼️きょーだい・しんじゅーネタです‼️
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恵まれない家庭で生まれた、そんな自覚はあった。
殴る蹴る、そういうのは無いけど、親は私に対してとにかく無関心を極めている。
私を視界に入れようともせず、視界に入ったとて、一瞬疎ましそうな顔をしてすぐに目を逸らしてしまう。
私が何をしようとも賞賛の声はなく。
私が何をしようとも、お咎めの声はなく。
両親は徹底的に私に対して感情を向けなかった。
しかしそれは私だけの話で、一つ下の弟、コネシマに対して、不気味なほど執着していた。期待していた。自身の願望を乗せているようにさえ見えた。
様々な習い事をさせたり、様々な場所に連れ回したり。
テストで良い点を取れば褒められ、逆に赤点だと少しの叱責を受け励まされる。所謂モンスターペアレントとも取れるほどの行動に出ることもあった。
恐ろしい、と思った。
そして、コネシマが羨ましく、それでいて不憫だと思った。
しかしコネシマは、そんな両親のことを気にもとめなかった。それどころか、私の事ばかり気にかけていた。
私の服が破れた時は両親に買って貰えないことを察して、わざわざ身銭を切ってまで服を買って帰ってくれた。
そんな生活が続いて、コネシマが高校生になったタイミングだった。
お母さんはコネシマのお弁当を作ろうとしていたが、あろうことかコネシマはそれを拒否した。
理由を聞けば、「俺の作るくらいなら姉貴に作って欲しい」というもので。私のお弁当が作られていないことを知っていたのか、と心が締め付けられるような感覚になった。
今まで売店で済ませていた昼食を、コネシマのを作るついでに自分のも作るようにした。
コネシマには「お母さんが作ってくれた」と言ったが、多分そんな嘘はバレている。コネシマは嬉しそうに、私の作ったお弁当を受け取ってくれた。
なんだか、すごくすごく、嬉しかった。
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「姉貴」
「ん？」
私がコネシマに勉強を教えている日の事だった。
コネシマが、じっと私の目を見つめた。高校デビューで金色に染めた髪の毛がふわふわそうで、つい手を伸ばせば「やめろや」と面倒そうに叩き落とされた。
お母さんがカンカンに怒っていたのを思い出す。
「別にええやろ！」と、コネシマが高校生になるに当たって買い与えられた鞄を投げて反抗していたのも、鮮明に思い出せた。
「……心中って、知っとる？」
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もうちっと続くんじゃ
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ミントティー(プロフ) - 灯さん» コメントありがとうございます……！まさかご感想いただけると思わず踊り狂って喜んでいます。読みやすかったと言っていただけると嬉しいです……！これからも元気に更新してまいります！ (5月12日 20時) (
レス) id: d7507200e4 (このIDを非表示/違反報告)
灯(プロフ) - はじめまして、コメント失礼します。どの作品も一つひとつが面白くて、尚且つ読みやすかったです！素敵な作品をありがとうございます！朝夕寒い時期ですのでお身体にお気をつけて、ご健勝をお祈り申し上げます。 (5月11日 13時) (レス) id: 3e566e3157 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミントティー | 作成日時：2023年12月28日 21時
